知っておきたい!かぜのこと

かぜ

  • 知っておきたいかぜの基礎知識

    そもそもかぜってなに?

    「かぜ」の正式な病名は「かぜ症候群」といい、普通感冒、インフルエンザ、咽頭炎など、主にのどや鼻などの空気の通り道に起こる急性炎症のことをいいます。

    かぜの原因の80~90%は○○○○

    「かぜ」の原因はさまざまですが、その80~90%はウイルスです。かぜのウイルスは200種類以上あると言われ、ウイルスの種類などによって、現れる症状もさまざまです。

    また、「かぜ」の主な原因であるウイルスは自分で繁殖することができません。そのため、かぜウイルスはヒトの細胞に侵入して、その細胞を利用して繁殖するのです。この侵入や繁殖を防ぐために炎症が起こり、様々な症状が現れるのです。

    かぜの3大タイプとは?

    かぜの症状は実に様々で、ウイルスによる影響だけでなく、個人の体力や体調によっても、症状の現れ方や感じ方に差が出てくるようです。また、その人のもっとも敏感で弱いところに症状が出てしまうこともあります。

    一概には言えませんが、症状は、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せきなどの呼吸器症状と発熱、頭痛、筋肉痛などの全身症状に分かれます。また、これらの症状の出方には、主に鼻系・のど系・発熱系の3タイプあり、その他に、腹痛などが特徴的な多症状系があります。

    かぜかな?と思ったら自分のタイプに合ったかぜ薬を早めにのんで安静にしましょう。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • かぜ予防にやった方がいい7つのこと

    かぜをひかないようにするためには、日頃の生活習慣が大切です。まずは、あなたの身近な生活習慣を見直してみましょう。

    01. 毎日ゆったりと睡眠をとろう

    睡眠不足からくる疲れとストレスは、かぜに対抗する免疫のはたらきを弱めます。できれば毎日6時間以上はとりたいものです。

    02. 偏食・暴飲・暴食をしない

    免疫の力は、カラダの状態に左右されやすいもの。カラダの調子を崩す偏食・暴飲・暴食は控えましょう。

    03. 毎日、カラダを整えよう

    適度な運動は免疫力アップにつながります。ウォーキングやストレッチをするだけでも、カラダの調子が整います。

    04. 極端な厚着、薄着をしない

    あまり厚着をしていると、寒さに対する抵抗力がつきません。といっても、無理な薄着は逆効果。ほどほどが一番です。

    05. 手洗い、うがいをしよう

    あらかじめ習慣づけておかなければ、万全の予防策とはいえません。かぜがはやり始めてからでは遅いので日頃から心がけましょう。

    06. 乾燥した所や人ごみを避けよう

    ウイルスを持っている人のせきやくしゃみの飛沫を吸い込んでうつることがよくあります。特に乾燥した所では空気中に飛び散ったウイルスが長時間生きているため、感染する確率も高くなるのです。

    07. たばこは控えよう

    たばこは血管を収縮させ、血液の流れを悪くするだけでなく、のどや肺に軽い炎症を引き起こし、ウイルスに対する抵抗力を弱めます。

    いかがでしたか?日頃から、体調管理に気をつけて健康に過ごしましょう!

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • かぜかな?と思った時、大切な5つのこと

    日頃注意していてもひいてしまう「かぜ」。もし「かぜかな?」と思ったら、私たちの体に備わっている抵抗力、免疫力、体力を高めるために、次のことを忘れずに行いましょう。

    01. 休養と睡眠をとろう

    十分な休養と睡眠をとってウイルスと闘うための体力を温存しましょう。できれば毎日6時間以上はとりたいものです。

    02. 栄養・水分補給を忘れずに

    十分な水分と、たんぱく質やビタミンC、ビタミンB群等の豊富な食事をしっかりとりましょう。

    03. 保温・保湿しよう

    部屋の温度を、冬なら20~25℃くらいにし、加湿器などを使い保湿するとよいでしょう。

    04. マスクを着用しよう

    せきやくしゃみなどの症状がある人は、他の人にかぜをうつさないように積極的にマスクをつけましょう。

    05. 早めにかぜ薬を利用しよう

    かぜは放っておくと、どんどんひどくなります。鼻水・鼻づまり、のどの痛み、発熱・さむけなど、ご自分の症状に合わせてかぜ薬を早めに利用しましょう。

    いかがでしたか?「かぜかな?」と思ったら、無理をせず、抵抗力、免疫力、体力を高めましょう。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • 意外と誤解されている?かぜ薬の役割

    多くの方が「かぜ薬はウイルスをやっつけてくれるもの」と思っているのですが実は、そうではありません。かぜそのものを治してくれるわけではなく、体力消耗につながる過度の熱やせき、のどの痛み・鼻水などのつらい症状をやわらげてくれるものです。

    具体的なかぜ薬の成分とそのはたらきを見てみましょう。

    かぜ薬の成分とそのはたらき

    成分はたらき
    解熱鎮痛成分体温調節中枢にはたらいて熱を下げます。
    また、痛みの伝わりを抑制して痛みを緩和します。
    抗プラスミン成分炎症を抑え、のどの痛みやハレを緩和します。
    抗ヒスタミン成分ヒスタミンによって起こる鼻水、鼻づまり、くしゃみを抑えます。
    交感神経興奮成分鼻粘膜の毛細血管を収縮させ、鼻づまり、鼻水を抑えます。
    鎮咳成分せき反射を抑制して、せきを抑えます。
    気管支拡張成分気管支を広げてせきを鎮め、たんを排出しやすくします。
    去たん成分期間の粘膜の分泌を高めて、たんを排出しやすくします。

    このように、かぜ薬には、はたらきの異なるいろいろな成分が配合されています。ご自身の症状に合った成分を配合したかぜ薬を早めに服用し対処することが大切です。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • かぜ薬の正しい服用のしかたは?

    かぜ薬はかぜをひいたかな?と思ったときがのみ始めるタイミングです。

    薬の服用時期の目安は食事の後30分くらいまでが「食後」、食事の前30分くらいからが「食前」、食事の後2時間くらいたってからが「食間」になります。

    薬の服用は添付文書をよく読み、定められた用法・用量を守ることが最も大切です。2回分をまとめて服用したり、効きめがないからといって1回量を増やしたりしてはいけません。また、薬はコップ1杯くらいの水かお湯で服用するようにしましょう。アルコールと一緒に服用すると強い副作用の恐れがありますので絶対にやめてください。

    市販のかぜ薬を服用する場合、5日くらい服用しても症状が治まらない場合は医療機関で診てもらいましょう。また、それより前でも発疹(ほっしん)が出たり、かぜ薬を飲んでいるにも関わらず高熱が出続けている・熱が下がらないなどの場合も同様です。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • 特に気をつけたい、小児、高齢者、妊婦のかぜ

    免疫や体温調節が未発達な小児や、免疫力や呼吸器の機能が低下している高齢者、かぜによる胎児への影響が心配な妊婦は、特に適切なかぜの処置が重要です。

    小児のかぜで気をつけることは?

    小児のかぜの特徴は、全身症状が強く、しかもその病状の進展が早いことです。突然高熱を出したりします。特に、高熱のために大量の汗をかいた時など、小児は脱水症を起こしやすいので十分な水分補給が大切です。

    高齢者のかぜで気をつけることは?

    高齢者のかぜの特徴は、はっきりとした症状が現れにくく、しかも進行が早いことです。熱が出ていなくても、肺炎などが進行している場合もありますので、症状が軽くても医師に診断してもらうことが大切です。高齢者の場合、熱よりもむしろ食欲不振が、かぜの病態をはかる一つの目安となります。

    妊婦のかぜで気をつけることは?

    妊婦は通常、微熱が続いたり、カラダがだるくなりやすく、かぜをひいたと勘違いしがちです。そんな時、安易に薬を服用しないで、医師または薬剤師に相談してください。また、妊娠中にかぜ薬を服用する時には、主治医に必ず相談してください。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • インフルエンザは普通のかぜとどう違う?

    インフルエンザと普通の風邪はどう違うのですか?

    一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。

    一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では二次性の肺炎を伴う等、重症になることがあります。

    インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?

    インフルエンザを予防する有効な方法としては、以下が挙げられます。

    • 01. 流行前のワクチン接種

      インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されており、日本でもワクチン接種をする方が増加する傾向にあります。
    • 02. 外出後の手洗い等

      流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。
    • 03. 適度な湿度の保持

      空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
    • 04. 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取

      体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
    • 05. 人混みや繁華街への外出を控える

      インフルエンザが流行してきたら、特に御高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布(ふしょくふ)製マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。
    出典:厚生労働省ホームページ
    ( https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html )
  • インフルエンザにはワクチンが有効?

    ワクチンの効果について教えてください。

    インフルエンザにかかる時は、インフルエンザウイルスが口や鼻あるいは眼の粘膜から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。

    ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が出現します。この状態を「発病」といいます。インフルエンザワクチンには、この「発病」を抑える効果が一定程度認められていますが、麻しんや風しんワクチンで認められているような高い発病予防効果を期待することはできません。発病後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの「重症化」といいます。特に基礎疾患のある方や高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、「重症化」を予防することです。

    インフルエンザワクチンの接種はいつ頃受けるのがよいですか?

    日本では、インフルエンザは例年12月~4月頃に流行し、例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。

    注意 インフルエンザワクチンの接種を受けることが適切でない方や注意が必要な方もいますので、ワクチン接種を受けるときは、かかりつけのお医者さんとよく相談してください。

    出典:厚生労働省ホームページ
    ( https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html )
  • 「汗をかくと熱が下がる?」かぜに関するウソ?ホント

    「かぜ」の正式な病名、ご存知ですか?
    正式には「かぜ症候群」といい、上気道(のど・鼻など)の急性炎症のことを指します。症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・せき・たんなどに加え、発熱・頭痛などの全身症状もあらわれます。今回は、実は間違っていた、勘違いしていた「かぜ」に関する情報をお届けします。

    かぜをひいたらお風呂ってやっぱりダメ?

    「かぜをひいたらお風呂はダメ!」というのが、昔は常識でした。実は、かぜ気味でも熱がなく元気であればお風呂に入ってもかまわないのです。一日を通して37.5℃以下でしたら、湯冷めに気をつけてお風呂に入って良いでしょう。お風呂の蒸気はのどに適度の湿り気を与え、皮ふを清潔にして新陳代謝を高め、さっぱりすることでぐっすり寝られるなど、お風呂に入ることの利点が最近では見直されています。

    汗をかくと熱が下がる?

    たまに、熱を下げるために汗をかかせようと、熱が高い子供に厚着をさせている方がいます。解熱剤を使った後など、熱が下がるときに汗をかくことは事実ですが、無理に汗をかかせても熱が下がるわけではありません。つらいだけでなく、熱がこもってますます熱が上がったり、あせもの原因になったりします。一方、熱がでるとき寒がってぶるぶると震えることがありますが、この時には、毛布でくるんであげたり、湯たんぽを使ったりして温めてあげましょう。

    点滴をして栄養をつける?

    ときどき、ご飯が食べられないから点滴をしてほしいと、点滴に対して過大な期待をよせている方がいます。通常、病院で行われている点滴は100kcal程度のカロリーしか含まず、缶ジュース1本分にすぎません。ですから、点滴がご飯代わりになることは期待できないでしょう。しかし、点滴の中身はイオン飲料に近いものですから、吐いて下痢をしているような場合で、イオン飲料も飲めないような場合には非常に有効です。

    かぜは人にうつすと治る?

    これは全く医学的根拠のない事です。
    かぜが治るのは体の中にインターフェロンというかぜのウイルスが増殖するのを抑える物質ができ、リンパ球などの免疫担当細胞がかぜのウイルスをやっつけてくれるからです。Aさんが周りの人にかぜをうつして、その人にかぜの症状がでる頃には、Aさん自身は発症から既に時間が経過し、治りかけのことが多いものです。そのため、「かぜは人にうつすと治る?」という間違ったことが言われるようになったのかも知れません。 

    水まくらで熱を下げる?

    熱がでるとよく水まくらを使う方がいます。しかし、実際、水まくらを使ってもそれほど熱は下がりません。頭の後ろやおでこを冷やしたくらいでは、全身の熱はなかなか下がってくれないものです。もし、冷やすことで熱を下げるのであれば、脇の下や股のあたりなど数ヶ所を同時に冷やさなければ効果は期待できないでしょう。

    かぜの時に注射をすると早く治る?

    残念ながら、注射をしたからといって、かぜが早く治るということはありません。かぜの場合、対処療法といって鼻水やのどの痛み、熱などのかぜの症状を和らげる錠剤などの内服薬を使うことが一般的です。また、患者さんの状態によっては、かぜが悪化し、肺炎などの合併症を起こしてしまうことがあります。そのような場合には、医療機関で注射や点滴といった処置を行うことがあります。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • かぜに効くツボ

    昔から「かぜは万病のもと」といわれています。 たかがかぜと安易に考えて放っておくと、思わぬ病気の原因になったり、下がった抵抗力のせいで他の病気にかかりやすくなってしまいかねませんので、油断は禁物です。さて、その“かぜのひきはじめ”に効果を発揮するツボをご紹介いたします。

    かぜによる くしゃみ、鼻水

    迎香

    場所:鼻孔のすぐ外側の小鼻の横にあります。
    手技:迎香(げいこう)のツボに中指の腹をあてて、15回くらいゆっくりと押しながら小さな◯を描くように指圧します。

    かぜによる さむけ

    大椎

    場所:首を前に倒したときに、えり首のところに飛び出る骨のすぐ下にあります。
    手技:大椎のツボ周辺の皮ふを、ヘアードライヤーや使い捨てカイロなどで温めます。

    かぜによる のどの痛み、せき

    天突

    場所:首の付け根の鎖骨と鎖骨の間にあります。
    手技:まず、背中の首位の皮ふをヘアードライヤーや使い捨てカイロなどで温めて、天突のツボを人さし指で指圧します。のどにまっすぐに押すと苦しいので、鎖骨の裏側をおすつもりで行います。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • 正しい「手洗い」「うがい」を身につけましょう

    正しい手洗いの方法

    正しい手の洗い方
    出典:厚生労働省 啓発資料より一部抜粋
    ( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html )

    正しいうがいの方法

    コップに水や緑茶(殺菌作用があるといわれています)、または希釈したうがい薬をコップに用意します。これを使って3回にわけてうがいをします。

    1回目は口の中の食べかすなどを取る目的で、口に含んで強くうがいします。(いわゆる“クチュクチュペッ”)
    2回目は、上を向いて、のどの奥まで届くように15秒程度うがいします。(いわゆる“ガラガラペッ”)
    3回目はもう一度“ガラガラペッ”をします。

    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
  • 新型コロナとかぜってどう違う?
    かぜ薬を服用するときの注意点とは

    新型コロナウイルスはどう感染する?

    新型コロナウイルスは、一般的には①飛沫感染、②接触感染、③エアロゾル感染で感染します。
    閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話する環境では、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあります。
    WHOは、「新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存する」としています。

    「①飛沫感染」とは
    感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の人がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染すること
    「②接触感染」とは
    感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の人がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染すること
    「③エアロゾル感染」とは
    感染者の咳、くしゃみなどによって発生するエアロゾル粒子(気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子)をほかの人が吸い込み、気道粘膜に付着することで感染すること

    感染を予防するためには?

    感染を予防するためには、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防の実施や、不要不急の外出の自粛、「3つの密」を避けること等が重要です。
    「3つの密」とは、①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や共同行為が行われる)で、感染を拡大させるリスクが高いと考えられています。

    • 人と人との距離をとる(Social distancing:社会的距離)
    • 外出時はマスクを着用する
    • 家の中でも咳エチケットを心がける
    • 家やオフィスの換気を十分にする
    • 十分な睡眠などで自己の健康管理をしっかりする など

    自己のみならず、他人への感染を回避するとともに、他人に感染させないように徹底することが必要です。

    普通のかぜ、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザの違いは?

    特にひき始めは一般のかぜと新型コロナウイルス感染症は区別がつかないと言われています。
    普通のかぜは、発症から3~4日目までをピークによくなっていくのが一般的です。
    新型コロナウイルス感染症は、症状が7日前後と長く続くことが多く、その後約80%の人が自然によくなると考えられます。
    症状としては熱がそれほど高くなくてもだるさが強く出たり、一部の人では嘔吐・下痢といった症状がおこることがあります。

    また、約20%の人は肺炎を合併し入院が必要となります。
    さらに肺炎に進展した人の一部が重症化し、集中治療や人工呼吸が必要となります。
    かぜやインフルエンザでは、肺炎等の入院を要する状態に至るのは稀なことから、新型コロナウイルス感染症は肺炎を合併する率が高いことがわかります。

    一方で、無症状であったり、嗅覚・味覚に異常が出る人が存在していることも特徴です。
    また、人によっては、症状が出て間もなく急激に悪化することもあります。
    特に高齢者や基礎疾患のある人、妊娠中の人は肺炎を合併しやすいといわれているので注意が必要です。
    寒い季節になると流行するインフルエンザは、高い熱と関節痛や筋肉痛などの全身症状が先行する特徴がありますが、症状だけでは新型コロナウイルス感染症との区別が難しい場合もあります。

    普通かぜと新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの違い

    症状普通かぜ新型コロナウイルス感染症インフルエンザ
    伝染性あまり強くない
    (接触または飛沫感染)
    非常に強い
    (接触または飛沫、エアロゾル感染)
    強い
    (飛沫または空気感染)
    発症ゆっくりゆっくりまたは急激な悪化急激
    罹病期間7~10日7~10日前後約1週間
    発熱あっても38℃くらいまで
    (微熱程度のこともある)
    37.5℃以上の発熱が
    4日以上続くことがよくある
    高熱38℃~40℃
    頭痛軽い場合によってある強い
    強い臭覚・
    味覚異常
    ほとんどない場合によってあるほとんどない
    全身の痛みない~軽い場合によってあるよくある(強い)
    だるさ・脱力感軽い場合によってあるよくある(強い)
    鼻水・鼻づまりよくあるほとんどない場合によってある
    せき軽いよくある
    (途切れず続く乾いたせきが多い)
    よくある(強い)
    息切れほとんどない肺炎を合併すると息苦しさ、
    呼吸困難などおこることがある。
    ほとんどない

    ※この比較表は2020年9月時点の情報をもとに目安として作成しています。

    かぜ薬と新型コロナウイルス感染症の治療薬

    市販のかぜ薬はウイルスを排除するのではなく、のどの痛み、発熱といった症状を緩和する対症療法の薬です。新型コロナウイルス感染症の治療薬の研究が進んでいますが、現時点においては、ウイルスが上気道や肺で増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する目的の対症療法が中心となっており、解熱剤や鎮咳薬の投与、点滴等が実施されています。対症療法により、全身状態をサポートすることで、この間ウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除されて治癒に至ると考えられます。(2020年9月17日現在)

    かぜかなと思ったらかぜ薬をのんでもいいの?

    「かぜかな?」と思っても「もし新型コロナウイルス感染症だったら?」と不安に思われる人も多いと思います。特にひき始めは一般のかぜと新型コロナウイルス感染症は区別がつかないことが多いですが、かぜを疑う場合は、必要に応じてかぜ薬を服用することもおすすめです。
    また、かぜは自分の体力・免疫力で治すしかないので、体力を消耗する症状には早めに対処することが効果的です。

    さらにこの期間は受診ではなく自宅療養がすすめられています。不要な外出を控え、毎日体温を測り、記録をしておくことが大切です。
    通常のかぜであれば3~4日をピークに軽快していきます。
    5~6回かぜ薬を服用することで症状がよくなってくるものですが、効果が見られない場合は、かぜではない可能性が考えられるので、服用を中止し医療機関に相談しましょう。
    また、新型コロナウイルス感染症の重症化が心配される高齢者、基礎疾患のある人、妊娠中の人などは自己判断での服用はせずに厚生労働省の注意喚起に従い、かかりつけ医に相談しましょう。
    新型コロナウイルス感染症の大半はかぜのような軽い症状のまま自然に治ってしまうともいわれていますが、次のいずれかに該当する場合はすぐにかかりつけ医や厚生労働省の指定する相談窓口に相談しましょう。

    • 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合。
    • 重症化しやすい人で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合。
      (※高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患のある人や透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている人および妊娠している人)
    • 上記以外の人で発熱や咳など比較的症状が軽い風邪の症状が続く場合。
      (症状が4日以上続く場合は必ず相談してください。症状には個人差がありますので、強い症状と思う場合、解熱剤などをのみ続けなければならない人もすぐに相談してください。)

    (厚生労働省 2020年9月17日改訂より)

    参考資料:
    • 厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルス感染症について
      (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html)
    • 新型コロナウイルス感染症 外来診療ガイド_ver2(日本医師会)
    • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引きver.2.1(日本プライマリ・ケア連合学会)
    監修:桜みちクリニック院長 永武 毅先生
    2020年9月30日掲載