意外と誤解されている?かぜ薬の役割
- 監修
- 桜みちクリニック院長
永武 毅先生
多くの方が「かぜ薬はウイルスをやっつけてくれるもの」と思っているのですが実は、そうではありません。かぜそのものを治してくれるわけではなく、体力消耗につながる過度の熱やせき、のどの痛み・鼻水などのつらい症状をやわらげてくれるものです。

具体的なかぜ薬の成分とそのはたらきを見てみましょう。
かぜ薬の成分とそのはたらき
| 成分 | はたらき |
|---|---|
| 解熱鎮痛成分 | 体温調節中枢にはたらいて熱を下げます。 また、痛みの伝わりを抑制して痛みを緩和します。 |
| 抗プラスミン成分 | 炎症を抑え、のどの痛みやハレを緩和します。 |
| 抗ヒスタミン成分 | ヒスタミンによって起こる鼻水、鼻づまり、くしゃみを抑えます。 |
| 交感神経興奮成分 | 鼻粘膜の毛細血管を収縮させ、鼻づまり、鼻水を抑えます。 |
| 鎮咳成分 | せき反射を抑制して、せきを抑えます。 |
| 気管支拡張成分 | 気管支を広げてせきを鎮め、たんを排出しやすくします。 |
| 去たん成分 | 気管の粘膜の分泌を高めて、たんを排出しやすくします。 |
このように、かぜ薬には、はたらきの異なるいろいろな成分が配合されています。ご自身の症状に合った成分を配合したかぜ薬を早めに服用し対処することが大切です。